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大須賀淳
2023.11.4 23:37その他ニュース

【連載】プレイバック今週:2023年10月29〜11月4

今週も、埼玉の立てこもりやパレスチナ情勢など、後年の年表に残るトピックは色々あったのですが…

 

だけども、問題は…

 

井上陽水が1972年に歌ったのは「今日の雨」(♪「傘がない」)という気象の問題でしたが、2023年に特筆すべきは「今日の気温」、11月なのに夏日を記録し、半袖で過ごしています。

 

木曜日に更新している連載「ゴー宣を通して時代を語る」では、記録的な冷夏となった(それに起因する米の不作で初代ゴー宣96章「わしは日本米の追っかけになる!」が描かれるに至った)1993年を扱っている最中ですが、そのまま氷河期突入とは行かず、俳句の季語どころか日本の住宅構造を亜熱帯向けのものに変更する必要があるのでは?という意見まで出る状況となりました。

 

「男系男子固執」にも似た、思想なき教条的な姿勢を嘲笑するかのように、現実の状況は刻々と変化しますね。

 

物理的な特性としては真逆ですが、この「冷夏」から学んだことが、後の世にどれだけ活かされているか?農業に関して全くの外野である私が施策を見ていても、惨憺たる状況が展開されていると思わざるを得ません。

 

こうしてみると、目の前にある状況に的確に対応するための「戦術」の重要性を認識すると同時に、その「基礎部分」となる戦略(=思想)がいかに大事かをいう事がよくわかります。

 

ゴー宣読者の中核は(1975年生まれの私自身を含め)「氷河期世代」が一定のボリュームゾーンを形成していると思いますが、こうした「真逆の状況を体験している」という結果論だけでも、どこその「当事者」のような被害者ぶりっ子モーションではない、価値を生み出すタイミングに来ているような気がします。

 

「おお、可哀想に」と刹那的にちやほやされるより、ほんの少しでも「実り」に結びつけたい。きっと今、我々は「Real Face」で歌われている「ギリギリ」に直面しています。

大須賀淳

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